アメリカの大学留学で気付く3つのこと

アメリカの大学へ留学というとちょっとハードルが高いと思うかもしれない。が、実はそうでもなかったりする。

アメリカの大学入試としては、SATと呼ばれる全米の統一試験が存在していて、SATはリーディング、数学、ライティングで構成される。しかしいずれも基礎的な内容であり、日本の大学入学試験に比べると、大学入学に求められる最低点ラインも低め。たとえそれが有名校であってもだ。アメリカの大学は一般的に、入学後に求められる学習量が多くその評価が厳しく行われるため、日本と比べ入学はしやすいが卒業しにくいという定説は、ある程度事実。

また海外からの留学生に対しては、SATに加え、TOEICやTOEFLといった英語力を判断するテストを課されることが一般的。大学の授業を受け理解するために最低限必要とされる英語力を有しているかを判断するためだ。しかしながらこれも、入学前に大学に付属している英語学校の特定レベルを履修してしまえば、ほぼ必ず免除されてしまう。

ということで、一度入学さえしてしまえば、あとは勉学に集中できる環境がアメリカにはある。

めでたく大学生活が始まったら、まず最初の数ヶ月で気付くこと3つ。

1. 高校教育の違い

日本人が最初に感じるのは数学系の授業が異常に簡単なこと。これは学年が進むにつれ、徐々に状況が異なってくるのだけど、最初のうちは数学に関係する英単語を覚えるつもりで授業に臨めば、躓くことはまずないはず。と言うのも、日本の高校で習う三角関数や微積分などはすべて、アメリカでは大学での履修内容。高校時代、必死に勉強しておいて良かったと思えること請け合い。

一方、アメリカの大学ではスピーチのクラスが必修になっている。いわゆる効果的なプレゼンテーションのやり方を学ぶ場なのだけど、これこそが留学経験の浅い日本人にとっての最難関だろう。そもそも英語が満足に使えないにも関わらず、高校時代にはほとんど経験のないであろうプレゼンテーションを求められる。なんとなく想像できると思うけど、アメリカ人は基本的にプレゼンテーションが得意だ。ディスカッションもそうだけど、自分の要求が明確で、それをどのように主張するべきかを訓練してきている。

このスピーチのクラスでは、効果的な話し方やボディランゲージ、いわゆるスティーブジョブスのようなといったら分かりやすいだろうか、を教えてくれる。ただし多くの日本人にとっては話し方以前に何を話すべきかを整理することが課題となる。まあこれは仕事を始めてからもずっと挑戦していくテーマではあるのだけど。少し話が脱線したが、僕は謝ってこのスピーチのクラスを留学初期にとってしまい、非常に苦労した。これから留学するのであれば、できるだけ遅いタイミングでスピーチのクラスはとることをオススメしたい。

2. 目的意識の違い

あなたは大学に入ったとき、これからなにをやりたいっていう明確な目的意識はあっただろうか?僕にはなかった。あまり自慢すべきことではないけれど・・・。多くの日本人はとりあえず大学に入って、これから先、どう生きていこうかを考える。もっと正確に言うと就職活動のタイミングになって初めて考える。

アメリカ人のクラスメイトと話していると、明確に何になりたい、どうしたい、という意思が淀みなく伝わってくる。すごく具体的だ。その意志に基づいて、受けるべきクラスを選択している。また、クラスメイトの中には、一度働いて大学に戻ってきていたり、働きながら大学に通っていたり、それはもう様々な年齢、経歴の人がいる。ただ明確に学びたいものがあるのは共通している。

ちなみにアメリカの大学においてelectiveと呼ばれる選択科目は、果てしなくジャンルが様々だ。音楽から、体育、プログラミングの基礎からガーデニングまで。当時の僕は複数の選択肢がある場合、楽にこなせるクラスを優先していた。いま考えるとなんともったいないことをしていたものか。なんとか良いグレードをとることに必死だったものの、そこにどんな目的があるのかなんて考えもしなかった。

3. アメリカ中心の世界観

アメリカ人の世界観は独特だ。僕が留学に行っていた当時は、中東情勢が不安定だった。まあ今もかも知れないが。たびたびクラスでは中東情勢についての議論が巻き起こる。テロリズム、核、宗教。そんなよくある議論の中でも特によく覚えているのが、必ず誰かがなぜアメリカが仲裁に行かないのか、解決しないのか、と疑問を投げかけることである。

世界の警察とはよく言ったもので、彼らは良くも悪くも自分たちを中心に世界が回っていると信じている。経済も、政治も、スポーツも。ソニーはアメリカの会社だと思っているし、世界的に見ると競技人口が少ないアメフトも、世界中で愛されているのにオリンピック種目でないのを不思議がっている。でもそうやってところどころ見当違いはあるけども懐が深く温かいアメリカニズムに埋もれるのも決して悪い経験ではなかった。

さとすき

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