サプリメントの効果が出ないと嘆くまえに試すべき3つの手法

サプリメント

concern

いま飲んでるサプリメントの効果、出ていますか?
出てるとすると相当に自分の体の観察力がある方か、サプリメント・栄養素の勉強にいそしんでいる方だと思います。
いや・・・、僕はこれまでものすごい数のサプリメントを体内に送りこんでまいりましたが、その大半において微塵も効果が感じられませんでした。

しかしです。
サプリメントまみれの生活を長期間続けてきて、ようやっとサプリメントが効かない理由がおぼろげながら見えてきたような気がします。

サプリメントが効かない理由をざっくり言ってしまうと、

  1. すでにその栄養素は足りてる
  2. 体質的に合ってない
  3. サプリメントの摂取量が足りない

の3つに分かれるのではないかと。

サプリメントの効果が出ないと嘆くまえに試すべき3つの手法

まあ、聡明な読者の皆様からは

「なんだそんなことか」
「ぼやっとした分析だな」

なーんて声がいまにも聞こえてきそうですが、サプリメントの効果を発揮させるエッセンスがこのエントリーには含まれているはずなのでちょっとだけ読み進めていただきたいのです。

1.すでにその栄養素は足りてる

そうですね、このケースはなかなかに多いかと思われます。
毛髪、唾液、血液などの検査により不足栄養素を把握していれば、足りている栄養素を追加で摂取してなにも起こらないなんて嘆くことはないのでしょうが、各種検査を行ってまで不足栄養素を把握している人は実際のところ稀でしょう。

検査をしたほうが近道となることは間違いないのですが、それでも検査は有料ですし、どこでできるのかもよくわかりませんし、せっかくの休みをつぶしてまで病院行きたくないし、といった感じでまあいいやとなってしまうのも仕方がないわけです。

このケースに関して言えることは、深刻に不足している栄養素の場合、摂取すると即座に変化が現れるということです。
たとえばニキビや倦怠感の原因の一つにマグネシウム不足がありますが、この場合マグネシウムを摂取すると即座に改善に向かうんですね。
マグネシウム不足とは異なる理由でニキビや倦怠感が発生していた場合、マグネシウム摂取を数週間続けても結果は出ないでしょう。

結論:継続はせずその他のサプリメントに移行する

2.体質的に合ってない

ちょっとうさんくさいフレーズにこんなのがあります。

「体質的に合ってないから効かないんですよ」

こんんあ説明を僕が受けたとしたら、体質ってなに?感覚?って心で叫んでしまうでしょう。
と言いつつも、体質的に合わないという状況は現実的にあるようです。

一例として、メチレーションという体内における化学反応の起こりやすさによって、葉酸という栄養素が悪影響を及ぼすケースがあります[1]
具体的には「メチレーションが起きにくい低メチレーションタイプのひとは、メチレーションを妨げる葉酸は積極的にとってはならない」ということが指摘されています。
(胎児の健全な発育に葉酸が重要であることもまた事実とされているので、そういった境遇にある方が実際に葉酸の摂取を抑えるべきかどうかは専門家の判断に委ねましょう)

ということで、体質的に必要のない栄養素の場合、いくらとっても効果が出ず、場合によっては症状が悪化してしまうことすらあると考えられます。

結論:継続はせずその他のサプリメントに移行する

3.サプリメントの摂取量が足りない

最後のポイントは、サプリメントの摂取量が足りていないこと。
はい、足りていないんです、圧倒的に。

今回僕がもっとも強調したいポイントがこれです。
厚生労働省が公表している一日の所要量[2]を上限値と勘違いしており、サプリメントがこの所要量を少しでも上回っていると「過剰摂取は危険!」と叫ぶ方がおられますが、それちょっと待ってください。

この所要量は上限値ではなく、これだけとっておけば該当する栄養素の不足による病気(不足症)を防ぐことができるかも?というあいまいな基準値。
栄養素の不足による代表的な病気といえばビタミンB1不足のかっけ、ビタミンC不足の壊血病、ビタミンD不足のくる病などですね。

ここに大きな落とし穴があります。
それは、

病気を防ぐための量 ≠ 最高の能力を発揮するために必要な量

ということです。
これはこちらの栄養摂取量に関する研究[3]の4章で詳しく触れられております。

このポイントがとくに有用であるのは、サプリメント摂取の主目的が病気を防ぐことではなく(健康は大前提)

  • 20代のころのようにエネルギーに満ちた行動力を得たい
  • ワーキングメモリーが大きく回転に優れた脳みそを取り戻したい

というサプリメントCMの謳い文句まがいなことを考えている方でしょう。

繰り返しになりますが「病気を防ぐために必要な栄養摂取量」と「最大パフォーマンスを発揮するために必要な栄養摂取量」とのあいだには大きな隔たりがあると考えられます。
最大のパフォーマンスを発揮するには、厚生労働省の所要量であったり米国で言うRDA(Recommended Daily Allowance)の数値に惑わされず、所要量の何十倍、ときには何百倍といった量を摂取しないといけないわけです。

もちろんなんでもかんでも多くとればいいというわけでもなく、過剰摂取が深刻な影響をもたらすとされる栄養素もあります。
脂溶性のビタミンA/D/E/Kなんかがそうですね。
(といっても、このビタミンDですらハイドーズ=多量摂取を推奨している団体があり、膨大なエビデンスをもとにその有効性を説いていたりします[4]

摂取量を増やしても安全性が高いうえに、メリットが大きいとされる栄養素の代表にはビタミンB群があり、前述の研究[3]の題材にもなっています。
所要量を超えて(一部の栄養素に関しては上限値も超えて)多量の栄養素を摂取することは自己責任でありますし、だれも自身の健康を保証してくれないというリスクはもちろん伴います。

ただ、所要量をきちんと守るがゆえに最大のパフォーマンスを発揮するチャンスを逃してしまっているのも「十分にリスクだ」というのが僕のスタンスです。

結論:摂取量をガツンと増やしてみると違う景色がみえるかもしれない(リスクあり)

4.まとめ

baby

まとめると、マイナスから0にもっていくこと(病状の改善など)が目的ならば、不足栄養素の摂取はただちに効果が出る。

0からプラスにもっていくこと(動的・知的パフォーマンスの最大化など)が目的ならば、海外の研究やスマドラ系サプリメントの配合量などを参考にしながら、栄養素の摂取量を徐々に増やして体の反応をみてみる。

といったところでしょうか。
詳しくは別記事にしたいと思いますが、ハイドーズに適した栄養素としてはビタミンBがあります。
ビタミンB群をまとめてとることのできる「ビタミンBコンプレックス」でも良いのですが、特にビタミンB3、ビタミンB6、ビタミンB9、ビタミンB12はRDAを大幅に超えて摂取することで突如として効果を発揮することもあることで知られています。

注意事項としては、ビタミンB3はナイアシンとも呼ばれていて、いきなりハイドーズ(>100mg)すると皮膚に不快感が発生することもあります[5]
この反応自体は危険なものではなく、徐々に耐性がつきます(体験済み)。

methylation cycle

いっぽう、ビタミンB6/B9/B12はメチレーションという体内サイクルを回すために同時摂取が有効と考えられており、神経伝達物質(セロトニン、ドーパミンなど)の適正な分泌が促されることで精神状態の安定や知的活動の効率化なんかが期待できます(体験済み)。

ビタミンB群は実に奥が深いトピックですので、体験談を含めて改めて記事にしたいと考えています。

という深遠なビタミンB群。
とりあえずなにから始めればいいのかを知りたい方に、おすすめのビタミンB関連サプリメントをご紹介しておきます。

ビタミンBコンプレックス

これはThorne Researchが製造している医療機関での使用率が高いビタミンBコンプレックス。
なにが良いって、含まれているビタミンB群のほとんどが活性型です(P5P、メチルコバラミンなど)。
それはすなわちビタミンB群が体内で即使用できる状態であるということです。
良いビタミンBサプリメントが単純に含有量だけで決められない理由がここにあります。
ステアリン酸等の添加物が入っていないなんてことは当たり前です。

B complex

ビタミンB3

ビタミンB3、別名ナイアシンはサプリメントメーカーによる差が出にくいと言われていますので安価なもので十分です。
慣れて高用量を常用できるようになるまでは、分量を調整しやすい100mgタイプ一択です。
僕は最初から500mgを選んでフラッシュの嵐(毛細血管の血流が改善することで皮膚が赤くなりかゆみが発生する)でだいぶ後悔しました。
もうひとつ気をつけるべきはナイアシンなのかナイアシンアミドなのか。
ナイアシンアミドはフラッシュが出にくいのですが、ナイアシンと同様の効果がないと指摘する専門家がいます。
またナイアシンアミドは肝臓への負担が大きいことでも知られています。

https://www.amazon.co.jp/%E6%B5%B7%E5%A4%96%E7%9B%B4%E9%80%81%E5%93%81-Natures-Way-Niacin-Caps/dp/B00024D240/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&qid=1506519017&sr=8-3&keywords=%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%B3&linkCode=ll1&tag=kajuido-22&linkId=8ee23fa4822bfcea22bd2c5f10da59f0

ビタミンB6

これは活性型のビタミンB6でP5Pと略されます。
B6はビタミンBコンプレックスにも含まれますが、含有量が充分でないので付け足します。
主な働きとしてトリプトファン、チロシンからセロトニン、ドーパミンを生み出す役割があります。
プロテインやチロシンのサプリメントを摂取していてもいまいち精神面への効果が薄いなんて方は、この変換がうまくいっていないのかもしれません。

P5P

ビタミン12

活性型のビタミンB12のうちのひとつがメチルコバラミンです。
葉酸(ビタミンB9)とともにメチオニンサイクルを回しており、もっとも期待される効果は認知機能の改善でしょう。
これもビタミンBコンプレックスだと含有量が不足しているため、単品で追加が吉。
葉酸も単品で追加している方が多いですが、前述の通り体質によっては不具合がでることも。
(葉酸を試すなら体調の変化を注意深く見ておきましょう)

methylcobalamin

サプリメントに関していろいろ回り道してきましたが、質の高いビタミンB群を十分にとることの優先度は高かったなと感じます。
はじめからここに重点を置いていれば、QOL向上という結果はもっと早く得られたとまじめに思います。
サプリメント初心者だったときの過去の僕にアドバイスするなら、以下の順番で攻めるように言うでしょう。

プロテイン → ビタミンB群&C → プロバイオティクス → トレースミネラル(マグネシウム・亜鉛)

まあこれらに比べたら、残りのサプリメントはすべておまけみたいなものです。

さとすきー

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