カルノシン研究に基づく期待すべき効果とその実感

サプリメント

カルノシンの摂取を始めたことは前回の記事[1]でお伝えしたとおりなのですが、そちらではカルノシンに期待される効果の裏付けが不十分だったので、追加で調べてまとめておこういうのがこの記事の趣旨です。

メンタルにおよぼす効果

まず精神におよぼす効果について触れていきたいと思いますが、カルノシンは抑うつ状態を軽減するとの研究[2]があります。抑うつ状態は日常的なストレスであったり、栄養不足、また運動不足などをきっかけとして起こると考えられています。

この研究によるとカルノシンはコルチゾールの代謝を促進し、テロメアの短縮を防ぐとしています。コルチゾールは副腎皮質から生まれるホルモンで、一言でいうと心を覚醒状態に導く必須ホルモン。その存在自体が悪いわけではないですが、多量に、かつ慢性的に分泌されると体が十分な休息をとれなくなり、俗にいう副腎疲労(=起きられない、いつも疲れている)などの症状が出ると考えられています。

トレーニング好きの方にとっては当たり前の知識ですが、コルチゾールは筋肉の分解を進めてしまうことでも知られていて、その過剰な分泌を抑えるためにPS(ホスファチジルセリン)や御岳百草丸[3]に含まれるオウバクやコウボクをせっせと摂るわけです。

一方のテロメアですが、これは不老不死・アンチエイジングの核として近年注目されている染色体の一部を意味しています。このテロメアの短縮が細胞分裂の回数を制限している[4]と考えられていて、テロメアの短縮を防ぐことは細胞分裂の回数を増やす、すなわち老化のスピードを抑えることにつながるわけです。

このようにメンタル面からカルノシン研究をながめてみても、結局はアンチエイジングにたどり着いてしまうことから、体内で行われている生物としてのさまざまな反応がすべての鍵を握っている・・・、ということなのかもしれません。

また別の研究[5]では言語記憶が高まったとする結果も出ています。この研究は40歳から78歳の31人の男女に対して行われ、被験者は朝晩の二回、500mgのカルノシンを摂取。カルノシン摂取前と三ヶ月の継続摂取後に同じ記憶力テストを行った結果、有意な差が生まれたとしています。

40歳以上での記憶力の低下というのはこれまで避けることができないと思われてきただけに、この中高年を対象とした研究の結果はけっこう魅力的だったりします。

フィジカルにおよぼす効果

次に身体的な効果を見てみます。2010年にまとめられた論文[6]ではベータアラニン(カルノシンの前駆体のひとつ)の摂取がHIIT(高負荷インターバルトレーニング)のパフォーマンスを向上させたとしています。

ベータアラニンからカルノシンへの変換率はそう高くないとする研究もあるのでカルノシン単体での別研究[7]を見てみると、アルデヒドの悪影響を緩和するとあります。これがおそらく意味するのはアルコール摂取時の中間代謝物「アセトアルデヒド」の身体への影響緩和ですね。

アセトアルデヒドは悪酔い、二日酔い、細胞へのダメージの元凶なので、これはかなり嬉しい効果かもしれません。

まとめ

そのほかにもカルノシンの身体への効果を調べた研究を探してみたのですが、実はあまりピンとくるものを見つけられませんでした。正直カルノシンといえば疲労回復の救世主みたいな風に考えていたので、メンタルやアンチエイジング対象の研究ばかりなのを見て、カルノシンのイメージが変わったのでした。

とくにアンチエイジング関連の研究はかなり進んでいるようで、より長期の研究が現在行われていると仮定するとカルノシンはわりと試す価値のある部類の栄養素かと思います。なぜならその長期の研究結果が出るまで待っていたら僕たちは歳をとってしまうからです。いくらカルノシンにアンチエイジング効果があったとしても、時間を巻き戻すことはできないでしょうから。

そして僕個人の実感ですが、カルノシンを摂取し始めておよそ二ヶ月、いま3本目のボトルに突入したところでいうと、メンタルに対する効果はあったのではないかと。一日の後半、週の後半など、精神的な疲労を感じやすい時間帯でもわりと平静を保っていられる。また以前より他人とのコミュニケーションが苦じゃなくなった気もします。そもそも僕は人に気を遣うタイプなので。

加えてここ2年くらい悩まされていた腰痛をほぼ感じなくなっているのも気になります。現在ビタミンA/B/C/D/Eと冗談みたいにビタミンのフルハウスを摂っているのでカルノシンがすべての理由ではないともいえますが、これまでもビタミンは摂っていたことを考えるとカルノシンの影響もありそう。

また気づいたことがあれば書き足します。ではでは。

さとすきー

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