なかなか不穏なニュースが入ってまいりました。
デザインのクールさで日本でも頭角をメキメキ現してきているドイツの高級自動車メーカー「アウディ」。
でもこんなことやってて大丈夫なのかな?
アウディの未来は大丈夫か?
中止された次世代開発計画
autoblogによると高級車メーカーの「アウディ」が次世代開発施設の計画を中止したらしい。
電気自動車(e-tron)や自動運転、そして通信機能(Audi connect)を備えたナビゲーションシステムなどを開発予定だったらしいけども、親会社フォルクスワーゲンの不正問題(ディーゼル排出ガス)を受けてものすごい額の補償をしなくなったわけだ。予算が足りなくなって計画を中止したことが予想される。
でも電気自動車も自動運転も、今後のクルマにとって主流となる技術なはず。ここで投資をしないということは、目先の問題に捕らわれて将来をきちんと見据えていないように感じる。このままだと将来シェアを失うのは間違いないと思う。
アウディの電気自動車
アウディはこれまでR8で実験的にごく少数の電気自動車(完全なEV)を作った。そしてA3ではPHEV(プラグインハイブリッド=家で充電できるハイブリッド)を作り、電気自動車の橋渡しを計画した。
R8はただの少数実験だから数が売れないのはいいとしても、A3のPHEVは知ってる人はほぼいないと思われるほど話題にならなかった。なぜなら既に発売されているPHEV(アウトランダーやプリウス)に対して商品的に上回っていないから。他にもA6やA8でハイブリッド車があったのだけど、自慢の四輪駆動が選べないなど、商品的に論外だった。
そしてアウディは完全な電気自動車の大型SUVモデル「Q6」を2018年に登場させて、量販すると言っている。
テスラ Model X が発売開始
知ってる人もいるかもしれないけど、すでにテスラが電気自動車のSUV「Model X」を発売開始した。アウディのQ6はModel Xとほぼ同じサイズ感で、動力性能的ではModel Xを下回る。
テスラを実際に触ると質感はかなり高い。アメリカではセダンのModel Sが7シリーズより売れているのもうなづける。
アウディを買う理由って
Q6はModel Xより後発なのにスペック的に劣り、価格も同程度か上回ることが予想される。
もちろん購入するとなるとアウディ自慢のデザインが一番の理由になるんだろうけど、そのデザインも最近のアウディを見ているとちょっと期待できない気がする。ちなみに上の画像はQ6の現実離れした予想イメージなので、あてにならない。
となるとこれまでのアウディの電気自動車のように、出したはいいもののたいして売れなかったということになる可能性が大。
いまアウディがやるべきこと
アウディは過去10年で販売台数を大きく伸ばした。世界では100万台から200万台と2倍、日本では1万台から3万台と3倍だ。
LEDも小排気量ターボもアウディから
過去10年を振り返ってみると、LEDをいち早くデザインに取り込んだり、小排気量ターボを導入したり、いま他メーカーがこぞって使用している技術はアウディが量産を始めたものだったりする。
だからこそ、アウディの販売台数が世界でも日本でも伸びてきたと思う。そのアウディがいまやディーゼルの販売、電気自動車も出遅れている。最先端イメージの発揮しどころであるナビの通信機能も市場の反応はよくない。
日本には強力なライバル「LEXUS」もいるし「メルセデスベンツ」も「BMW」もみな販売に必死だ。ブランドイメージだけで売れ続けるほど甘くないのが今後のクルマ市場。
万人受けは必要ない
万人受けしなくてもいいから、なにかとがった、オリジナリティあふれるものをアウディに期待したい。どんな当たり前のものだって、誕生したときは少数派で特異な目で見られていたのだから。
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