台風だ!大雪だ!在宅勤務だ!

僕の妻の話です。といってもまだ彼女だった時代の話ではありますが。

僕の妻は栄養士をしていました。通勤に1.5時間ほどかかる場所のとある病院で、栄養指導が仕事です。新宿で乗り換えを行う通勤ルートでしたが、小柄な妻にとって往復3時間ものあいだ週5日、人ごみにまみれての移動やはり大変そうでした。

ある雪の日

そんな毎日を過ごしていたある日、朝起きると道路一面に雪が積もっていました。ここ数日のニュースで、もしかすると雪が積もるかもしれないといった話はありましたが、降る降る詐欺が繰り返される天気予報をあまり信用していなかった僕達は、白い景色にすこし驚きました。

朝のニュースを見ながら食事をとります。雪に慣れておらず、且つ過密人口を抱える首都圏は案の定、間引き運転、徐行運転の影響で鉄道を始めとする交通機関は大混雑、大パニックの模様。レポーターが嬉々としてその状況を伝えています。

妻も一応自宅から最寄の駅まで行ってみたものの、人が溢れ駅構内に入ることができません。そこで一旦自宅に戻ることとしました。

混雑が解消してまともに移動ができるのはお昼頃になりそうです。そうなると職場に着いても勤務できる時間は非常に限られてきます。

雪の日の移動はナンセンス

3時間勤務するために、往復3時間もの移動はちょっとナンセンスに感じます。こんな天気では栄養指導を受けるための来院者もそもそも多くはなさそう。(実際に多くなかったようです)

そういった状況を踏まえて、僕は妻に今日は休むことにしてはどうかと提案しました。責任感の強い妻でしたが、妻も今回は休むのが良いと感じたようです。

妻は職場に連絡をとります。電話に出たのは職場に程近い場所に住む主任栄養士で、今日も定時前に出勤していたようでした。妻が一連の状況説明をしたあと、その主任栄養士は驚くべきことを口にするのです。

とにかく来て?

まったくもって理解できませんでした。数少ない来院者の対応は近所に住む主任を含めたメンバーでまかなうことができます。大混雑の中、まともに帰宅できるかも分からないのに、とにかく来てと指示をするその意図が。

妻は諦めた表情で出勤を決心したようでしたが、僕の説得もあり、そのあと数回にわたって主任と交渉すべく電話をかけて、最終的には休みとしてもらいました。

このあと数ヶ月で妻は退職をしたのですが、この一件が大きな引き金となったのは間違いありません。

こうした状況はほぼどの会社にも存在しているようで、僕の働いていた外資系メーカーでもどうようでした。むしろ残業と同じ感覚で、まわりに人がいない中で出社していることをアピールまでする始末。

たしかに病院やライフラインに従事する方々が、厳しい交通状況のなか勤務されているのは頭が下がる思いです。一方で、大半のビジネスマンにとっては、そこまで出社の緊急度は高くないはずです。

出社することによってむしろ、本当に移動しなければいけない人の潤滑な移動の妨げとなったり、余計な事故を引き起こしたりして、医療従事者、ライフラインに携わる人たちの負担を上げているとさえ感じます。

ヤフー 全社員に在宅勤務促す

とにかく出社することが正義という風潮の中、2016年8月29日夕方にYahooは明朝の台風接近に備え、30日の在宅勤務を全社員に促しました。

結果的に30日の朝時点では台風が関東に想定より近づかなかったため、多くの社員が出社を行ったとのことですが、自主的な判断が苦手な日本人にとっては画期的な対応でした。

こういった対応が当たり前なってくれれば、もっともっと日本での働きやすさって上がってくるのですけどね。

さとすき

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