クルマの購入には一年の中でお買い得なタイミングが何度かあります。
そのお得な購入タイミングを元車屋の視点から考えてみたいと思います。
クルマはいつ買うのがお得か
結論としては「各四半期末の月」がお得
自動車メーカーは日単位、週単位、月単位、四半期単位、半期単位、年単位の順で、販売台数目標と実績をフォローしています。
実績が販売台数目標に届かない場合、自動車メーカーは様々な方法で販売にテコ入れしようとします。
月単位でなんらかの対策を行うこともありますが、基本的に四半期単位で対策を行っています。
そのため各四半期末にあたる3月、6月、9月、12月がクルマ購入の狙い目となります。
3月
3月は決算を迎える自動車メーカーが多いため、各社とも必死に決算報告用の販売台数を伸ばそうとします。
直近の実績が、ライバルと僅差の場合はなおさらです。自動車メーカーは数がそんなに多いわけではないので、順位が一つ違うだけで結果のインパクトがまったく違うんです。
6月
通常の四半期末ですが、4~6月期の販売台数目標と実績に大きくかい離がある場合、通常の月より大きな販売テコ入れを行います。
9月
多くの自動車メーカーが中間決算を迎えるため、9月は各自動車メーカーが力を入れる月です。
また、12月決算の自動車メーカーにとっても、9月は山場です。なぜなら12月末はお休みムードで販売台数は伸びないからです。12月に決算を控え、9月は販売台数を伸ばせる最後のチャンスなのです。
また3月決算の自動車メーカーであっても、競合メーカーと比較される年間販売台数の締めは12月です。そうすると12月決算の会社と同様に、9月に販売台数を伸ばしにくることが一般的です。
こうしたことから、1年のうちで9月がもっとも販売台数が伸びる月(=お買い得な月)であると言えます。
12月
12月も重要な四半期末です。ただし12月は全体的にクリスマスや長期休暇ムードとなり、販売台数はあまり伸びない月です。
そのため自動車メーカーもそこまで大きく販売のテコ入れを行わないのが現実です。やったとしても12月の2週目までです。
四半期末に買うメリット
自動車メーカーが行う販売施策(=販売テコ入れ)にはいくつか種類があります。どれも購入者がメリットを受けるものですが、どれが欲しいかは人によって異なると思います。
購入者側が口にしないと店舗側は黙っている可能性がありますので、恥ずかしがらずに聞いてみると良いです。
値引き
一番分かりやすいのが値引きです。四半期末の月であれば、車両価格の10%以上を狙えます。
多くの値引きを引き出すには、ライバル車と比較することが大事。購入検討車のライバルとなるモデルの見積もりを事前にとっておくことが重要です。(レガシィならアテンザ、ヴィッツならノートなど)
自分の中ではライバルでも、自動車メーカーとしてライバルと考えていない場合、たいした値引きは引き出せません。以下はライバル車を探せるサイトの例です。
国産車は国産車同士、輸入車は輸入車同士を比較するのが基本です。
低金利ローン
実は値引きと同じくらいお得なのが、この低金利ローンです。通常4%のものが1%となったりします。支払総額が数十万円違うこともざらです。
下取り額アップ
現在乗っているクルマが同一メーカーの場合、顧客引き止めの観点で自動車メーカーは下取り額を大幅にアップすることがあります。値引きと組み合わせれば、その額はかなり大きくなります。
また、現在は他メーカーのクルマに乗っていたとしても、それが購入検討モデルと直接的に競合するモデルだった場合、自動車メーカーはシェア向上の狙いから下取り額を大きくします。(Cクラスに乗っていて、3シリーズを購入しようとする場合など)
保証期間の延長
無料で修理やオイル交換を行ってくれる期間を延長してくれることがあります。
無料オプション装備
一部のオプション装備を無料にしてくれることがあります。ナビやキセノンヘッドライトなどです。
無料アクセサリ
購入後にディーラーで装着できるアクセサリを無料にしてくれることがあります。フロアマット、ルーフキャリアなどです。
購入者特典・プレゼント
購入者を旅行やイベントに招待したり、ミニカー、キャップ、ぬいぐるみなど、他自動車メーカーが作っているグッズなどをプレゼントすることがあります。
販売施策の原資
購入者がメリットを受けられる自動車メーカーの販売施策ですが、その原資はどこから来ているのかを少し。
メーカー施策(販売支援金)
自動車メーカーが販売会社に、販売促進の目的で渡すお金です。
ディーラー独自施策
販売会社が独自に販売促進を狙って使う予算です。
関係会社の支援金
ローンを関係会社が請け負っている場合など、関係会社も販売施策をサポートしています。
まとめ
基本は四半期末、特に9月、次に3月に買うのがお得です。その際、値引きや下取りなど、いろんな角度から攻めてみましょう。
また大きな値引きを引き出すために、ライバル車と比較するのは大切です。1時間もライバル車のディーラーに立ち寄れば、ライバル車のこともよくわかってきますし、見積もりも手に入ります。
その1時間で数万円以上値引き額が変わるとしたら、そのあとにお目当てのディーラーに向かっても遅くはないですよね。
さとすきー
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